伊丹市立美術館の展覧会(〜12/22まで)&アート・ブックフェア(12/1、12/7開催)で“素敵なふたり”に触れてみては?

伊丹市立美術館の展覧会(〜12/22まで)&アート・ブックフェア(12/1、12/7開催)で“素敵なふたり”に触れてみては?

現在、伊丹市立美術館で開催中の展覧会「高橋秀+藤田桜 素敵なふたり」(11月2日〜12月22日)。もうご覧になりましたか?

まだの方も、すでにご覧になった方にも、耳よりのアート情報です!

  1. 高橋秀+藤田桜という芸術家夫婦の創作の軌跡をたどる、珍しいスタイルの展覧会
  2. 今週末12月1日(日)午前9:00〜のNHK Eテレ「日曜美術館」(再放送)で2人を紹介する番組を放送!
  3. 12月1日(日)、12月7日(日)には1Fロビーでアート・ブックフェア(古書市)を同時開催!
  4. 「素敵なふたり」のアートと人生の関係に、心温まるひとときを!

珍しいスタイルの展覧会

今回の展覧会のタイトルは「高橋秀+藤田桜 素敵なふたり」です。

その「ふたり」とは、生命感あふれる有機的なフォルムの抽象作品で知られる高橋秀(たかはし しゅう、1930年広島県生まれ)と、絵本原画など布の質感や色彩を生かしたコラージュ作品で知られる藤田桜(ふじた さくら、1925東京生まれ)。


(高橋 秀《受胎告知 /Annunciazione》1970 年、京都国立近代美術館)

 


(藤田 桜《『ぴのっきお』絵本原画 第3図》1971 年、 岡山県立図書館蔵)

「ふたり」は夫婦であり、それぞれに異なる表現手段・作風を持ち、30代の後半に東京での活動に区切りをつけ、約40年間イタリア・ローマの近郊に暮らし、帰国後は岡山県倉敷市の美沙海岸にアトリエを構え、90歳前後となった今も現役で創作活動を続けています。

東京、イタリア、現在(倉敷)と時代ごとに分けられた展示室内に、その当時の「ふたり」それぞれの作品が向かい合うように展示されているのが特徴的です。一つ屋根の下で暮らし創作し続けてきた「ふたり」の芸術家の人生をたどることができる、珍しいスタイルの展覧会となっています。

Eテレ「日曜美術館」でも取り上げられた!(12/1に再放送)

2019年7月28日には、NHK Eテレのアート情報番組「日曜美術館」で、「秀と桜・海辺のアトリエ」として紹介されました。

なんとその番組が、今週末12月1日(日)午前9:00〜9:45放送の「日曜美術館」で再放送されます!NHKも気の利いたことをしてくれますね。すでに展覧会をご覧になった方も、これからの方もお見逃しなく!

番組Webサイト:NHK「日曜美術館」 ↓

日曜美術館 - NHK
日曜美術館 - NHK
瀬戸内海の海辺に、素敵な夫婦が暮らしている。現代美術作家・高橋秀(89)と布はり絵作家・藤田桜(94)。老いてなお現役。二人のアートと人生の物語。

関連イベント「アート・ブックフェア」を開催(12/1、12/7)

さらに、12月1日(日)と7日(日)には、展覧会の関連イベントとして美術館1階ロビーで「アート・ブックフェア(古書市)」が開催されます!

どういったイベントなのか、フェアを企画された「古書みつづみ書房」さんに聞いてみました!

今回の展覧会の担当者である伊丹市立美術館の学芸員 藤巻さんからお電話をいただいたのがはじまりです。「展示期間中に館内で古書市はできないですかね?」という相談だったのですが、展示のタイトルが、高橋秀先生と藤田桜先生のご夫婦「素敵なふたり」というものでしたので、アートブック・フェアにも「素敵なふたり」というタイトルをいただきました。

お二人の活躍した時代を意識した、アート・デザイン・ライフスタイルの本をというオーダーでしたが、枠に収まりきらない秀先生、桜先生の作品をイメージした本をセレクトするために、関西で注目の古書店5店舗さんにもご協力いただいています。

京都・大阪・兵庫から出店する個性的な古書店が、この企画のために厳選した本が並びます。アート好きな方、古書好きな方、是非とも足をお運びください!

日時・場所

12月1日(日)・7日(土)
11:00〜17:00
美術館1Fロビー

出店する古書店

居留守文庫

ひなたブック

Traveling Bookstore(トラベリングブックストア)

古書善行堂

ぽんぽんぽん ホホホ座交野店

古書みつづみ書房

「素敵なふたり」のアートと人生の関係は?

ところで、芸術家の夫婦の暮らしって想像できますか?

日々の創作上の苦悩があるでしょうし、互いの個性がぶつかり合ったり、逆に影響し合ったりするのでは?と想像しがちですが、どうやら「ふたり」の暮らしぶりは、それとは異なったようです。

お互いの創作には干渉しないけれども、少し離れた距離で気遣い合うような、どこか温かみが感じられるような関係だったことが、作品等を通してうかがい知れます。


(高橋 秀《黄金の稜》2006 年、山陽新聞社)

 


(藤田 桜《『みずうみは なぜこおる』絵本原画 第 4 図》 1972 年、岡山県立図書館蔵)

そのほか、時代ごとの「ふたり」の作風の変遷にもご注目ください。特に高橋秀は、東京時代からローマ時代にかけても作風が劇的に変化しますし、帰国後も新しい表現を求めて変化し続ける作風が印象的です。

他方、藤田桜の絵本原画は、「ぴのっきお」のように愛らしさを感じる作品あり、デザイン性の強い大胆な構図や色づかいありで、洗練されたセンスが見どころです。

ぜひ、「素敵なふたり」に出会いに、素敵な本との出会いに、伊丹市立美術館に足をお運びください!

展覧会の概要

高橋秀+藤田桜 素敵なふたり
Takahashi Shu and Fujita Sakura: A Lovely Couple 

会期

2019年11月2日(土)〜12月22 日(日)

場所

伊丹市立美術館
兵庫県伊丹市宮ノ前2-5-20
TEL :072-772-7447

休館日

月曜日

開館時間

10:00〜18:00(入館は 17:30まで)

入館料

一般 800(700)円/大高生 450(350)円/中小生 150(100)円

  • ( )内は 20 名以上の団体割引料金
  • 兵庫県内の小・中学生はココロンカードの呈示にて入場無料
  • 4市1町(伊丹市・川西市・宝塚市・三田市・猪名川町)の高齢者割引有 (平日は60歳以上 , 土日祝は65歳以上) 

文:マルコ@ECHO

作品画像提供:伊丹市立美術館

  • 高橋 秀《受胎告知 /Annunciazione》1970 年、京都国立近代美術館
  • 高橋 秀《黄金の稜》2006 年、山陽新聞社
  • 藤田 桜《『ぴのっきお』絵本原画 第3図》1971 年、 岡山県立図書館蔵
  • 藤田 桜《『みずうみは なぜこおる』絵本原画 第 4 図》 1972 年、岡山県立図書館蔵

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