臨時休館中の伊丹市昆虫館では
現在、伊丹市昆虫館は臨時休館中(5月31日まで)ですが、生き物(昆虫)を扱っていることから、休館中でも温室のチョウをはじめとする昆虫たちの飼育をいつもどおり行っているそうです。また、昆虫好きの子どもから受ける相談にも、電話やメールで対応しているとのこと。
伊丹市昆虫館のチョウ温室で2019年11月に撮影
神戸新聞の記事(5月1日)
特別公開映像(期間限定)
そんな中、伊丹市昆虫館が臨時休館中の期間限定で、次の2つの昆虫映像を公開しています!
1.飛翔〜昆虫ウルトラスロー映像
1つ目は、「飛翔~昆虫ウルトラスロー映像」と題した映像(11分35秒)で、様々な種類の昆虫の飛び立つ瞬間の動作をスローモーションで捉えています。
昆虫が飛ぶ姿をスローモーションで見てみると、例えばトンボの仲間では、体(頭部・胸部・腹部)より大きく長い翅(はね)を背中のわずかな付け根だけで動かしていることに力強さを感じます。また、最後に登場するカブトムシが半分に折りたたんだ翅を伸ばす姿は、甲冑の紳士がマントの裾をひるがえすような上品ささえ感じました。
「飛翔」という一つの切り口だけでも、昆虫の多様性に改めて驚かされます。
この映像は、昆虫館の映像ホールで上映している人気映像とのことです。
2.オオカマキリ映像集
2つ目は、「オオカマキリ映像集」と題した映像(5分52秒)で、オオカマキリが「ミツバチを狩る」、「オンブバッタを食べる」、「食後のおそうじ」、「偽瞳孔(ぎどうこう)のうごき」、「飛翔 スーパースロー映像」という5つの映像で構成されています。
2018年の企画展「さいきょうのかまきり」で上映した映像とのこと。バッタを食べるシーンは、ショッキングに思う人がいるかもしれませんが、食後に鎌足のお手入れをするシーンはどこかユーモラスに感じます。
また、カマキリの大きな眼(実際には複眼といって、小さな個眼の集合体)の中にある黒い点を偽瞳孔(ぎどうこう)と呼びますが、どの角度からでも見ている人の方を向いているように見える(実際には目で追っているわけではない)のがとても不思議です。
いずれも昆虫写真家の高嶋清明氏の撮影・編集で、細部の動きまでよくわかる高画質な映像ですので、この機会にぜひご覧ください。
5月になって日ごとに暖かくなり、身の回りでも昆虫たちの姿が増えてきたと感じます。昆虫館は臨時休館中ですが、特別公開映像を見ていると、南国の花に彩られたチョウの温室の再開が、さらに待ち遠しくなります。
施設情報
伊丹市昆虫館
Webサイト
TEL:072-785-3582
MAIL:itakon@itakon.com
(新型コロナウイルス感染症拡大防止のため5月31日まで休館)
[文:マルコ@ECHO]