公開日:2022年03月25日
いよいよ春がきた!と感じられる日が増えてきましたね。
わたしは冬がとにかく苦手で、冬のあいだは「さむい……くらい……」という感じで過ごしているのですが、その反動か、ちょっと春めいてきた途端に「何かするぞ!」という気持ちになります。
今年の春いちばんの「何かするぞ!」はつくし採りでした。
というのも、最近NHKの『やまと尼寺精進日記』を観ているのですが、奈良の山深くにある尼寺で3人の尼さんたちが、季節の精進料理を作って楽しむという番組なのです。(番組自体はすでに終了)
2歳の息子もこの番組が大好き。「大きくなったらご住職になる」とまで言っているので、今から徳を積んでほしいものです。
そんな番組の見どころは、お寺の仲間も一緒にみんなでわいわいにぎやかに作るお料理。
近所の人からもらったり、お寺の畑で作っている季節の野菜など旬のものだけを使ったお料理のきれいなこと。
その上、ご住職が本当に山菜に詳しくて、山の中に入り、わたしには一見ただの葉っぱにしか見えないようなものも、「これもおいしいのよ」と言って上手にお料理なさるのです。
これを見て思ったこと……「わたしも春の野で野生のものを採って食べたい!」。
スーパーに行けば何でも買えますが、「今だからこそ」というものを自分で採って食べたい、と。
伊丹でなにかないかなーと思っていたところ、なんとライターの伊丹のおくりびと はやみんから、昆陽の川辺でつくしが出ていたよーという情報が!さすが!
つくし!その手があったかということで、さっそく家族で現場に向かいました!
場所はこのあたりの土手。ちょっと斜面になっています。
家族3人で土手をきょろきょろ。すると……、あった!
ぴょこんとかわいいあたまが見えています。
根元からそうっとね!と声をかけながら、息子に摘んでもらいます。
とれた!
一本見つけたのでうれしくなり、よしまだまだ探すぞー!とみんなで張り切ります。
一本見つかると、その周りにぽつぽつと生えているのだなという発見が。意外と見つけるのが難しいだけに、あった!というときはうれしいもの。
土手ではつくし以外にも、いろいろなものを発見しました。
わあー、オオイヌノフグリがいっぱい。
小さいころ、青い星を散らしたようなこのお花が大好きでした。けれど小学生のとき、担任の先生から「オオイヌノフグリ」の意味を聞き、乙女心に大変ショックを受けたことをこの花を見るたびに思い出します。(知らない方は検索してみてください……)
二十四節気では3月上旬に「啓蟄」の日があります。
「啓蟄」とは、冬の間、土の中で眠っていた虫や冬眠していた生き物たちが目覚め、地上に出てくるころのこと。
そんな「啓蟄」の言葉通り、てんとう虫たちをあちこちで見かけました。
ひゅっと目の前を横切っていくとかげの姿もあったり。
春になって外に出てくるのは虫や生き物だけではないようで、川辺のベンチにはひなたぼっこするひとたちでいっぱい。網を持って川の中を覗き込む子どもたちの姿も。
こんにちはー、と挨拶を交わしたり、もうつくし採れるの?と聞かれたり、みんなにこにこ。やっぱり春ってうれしいものですね!
そんなうららかな春の土手で収穫したつくしがこちら。
まだちいさいのは摘まなかったのですが、それでもけっこう採れました。
では下ごしらえスタート。つくしの下ごしらえは、白ごはん.comを参考にしました。
まずはつくしのはかまをとります。
面倒なイメージのあるはかまとりも、みんなでおしゃべりしながらやればあっという間。
はかまをとるのはなかなか難しく、子どもがやると茎がぽきんと折れてしまいますが、まあ気にしない。
下ごしらえの後は、いよいよ料理。「つくし レシピ」で検索すると、出てくるのは圧倒的に卵とじか佃煮。
それではちょっとつまらないかなーと思って、パスタにすることに。オイルパスタなら大抵の食材は合うだろうし、この際だから、今しか食べられないものを全部入れちゃえと菜花、ほたるいかも一緒に。
名付けて「早春のパスタ」をつくりました。
ほろにがでちょっと大人の味でおいしかったです。子どもも自分で探してとったものをさらに加工(はかまとり)した!という満足感があるせいか、喜んで食べていました。
子どもと一緒に春の日差しの中、つくしを探すのはとても楽しかったです。宝探し気分でした。
次は山菜やきのこ採りにも挑戦してみたいなあと思っています。情報をお持ちの方がいたら、ぜひ教えてくださいね。
Written by なみま