公開日:2025年07月29日
市立伊丹ミュージアムで8月1日(金)〜10月13日(月・祝)までフィンランドのモダンデザイン界で圧倒的な存在感を放つタピオ・ヴィルカラの生誕110年と没後40年を記念して企画された日本初回顧展「世界の果て」が開催されます。
2025年8月1日(金)から10月13日(月祝)まで、市立伊丹ミュージアムにて、フィンランドモダンデザインの巨匠、タピオ・ヴィルカラの日本初の回顧展「世界の果てについて」が開催されます。
フィンランドが誇る偉大なデザイナー、タピオ・ヴィルカラ(1915-85)。
彼のデザインは、ガラス、磁器、銀食器から、宝飾品、照明、家具、そして紙幣やグラフィック、空間デザインまで、驚くほど多岐にわたります。まるで魔法のようにあらゆる素材を操り、幾何学的な美しさと自然の息吹を見事に融合させた洗練されたフォルムを生み出してきました。
彼が創作活動に没頭する中で生み出された数々の名作の源泉は、フィンランド最北の地、ラップランドにありました。心臓の鼓動が聞こえるほどの静寂に包まれた手つかずの原野で、ヴィルカラは生命の神秘や大自然の躍動を感じ取りました。ラテン語で「世界の最北」を意味する「ウルティマ・ツーレ」をはじめとする彼の代表作には、その壮大なインスピレーションが深く刻み込まれています。
※以上、全てタピオ・ヴィルカラ作
© KUVASTO, Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2024 C4780
本展は、彼の生誕110年と没後40年を記念して企画された、日本初の本格的な回顧展です。エスポー近代美術館、タピオ・ヴィルカラ ルート・ブリュック財団、そしてコレクション・カッコネンから厳選された、プロダクトやオブジェ約300点が集結。さらに、その創造のプロセスや背景を明らかにするドローイング(複写)や貴重な写真も多数展示され、ヴィルカラの奥深い魅力に迫ります。
北欧モダンデザインの真髄を、この機会にぜひご堪能ください。
市立伊丹ミュージアムで心ふるえる体験をぜひ!
期間中、伊丹ミュージアム内の旧石橋家住宅で開催されている「郷町◯店」で喫茶などもお楽しみいただけます。
タピオ・ヴィルカラ
Tapio Wirkkala(1915-1985)
1915年6月2日、フィンランド南部の港町ハンコに生まれ、幼少期をヘルシンキで過ごす。1936年、美術工芸中央学校卒業後、広告デザイナーとして働く。1945年、アラビア製陶所美術部門のセラミック・アーティスト、ルート・ブリュック(1916-1999)と結婚。1946年、イッタラ社のデザインコンペ優勝を機に同社のデザイナーに起用され、約40年にわたり第一線で活躍した。1951年のミラノ・トリエンナーレでガラス作品《カンタレッリ》と会場デザインでグランプリを受賞。1966年、デザイン事務所「デザイン・タピオ・ヴィルカラ」を設立。ヴェネチア・ガラスの工房ヴェニーニやドイツの磁器製造会社ローゼンタール社とのコラボレーションワーク、フィンランド・マルク紙幣、フィンランド航空の機内用食器、「フィンランディア」ウォッカボトルなどのデザインも手がける。1985年5月19日、ヘルシンキで69歳の生涯を閉じた。カイ・フランク、ティモ・サルパネヴァらに並ぶフィンランドデザインの三巨匠と称される。2003年、タピオ・ヴィルカラ ルート・ブリュック財団が設立され、エスポー近代美術館に多くの作品が寄託されている。
2025年8月1日(金)〜10月13日(月・祝)
市立伊丹ミュージアム
展示室2・3・5
伊丹市宮ノ前2-5-20
TEL:072-772-5959(代表)
休館日:月曜日
開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
一般 1,000(900)円
大高生 700(600)円
中小生 400(300)円
※( )内は20名以上の団体料金
※学生の方は、学生証をご提示ください
※兵庫県内在住・在学の小中学生は、ココロンカードなどのご提示で無料
※伊丹市内在住の高齢者の方は、証明書のご提示で半額(平日は60歳以上、土日祝は65歳以上)
※障害者手帳をお持ちの方は、手帳のご提示で半額(ご本人と介護者1名)
※その他の特別料金等についてはこちらをご覧ください
市立伊丹ミュージアム
[伊丹ミュージアム運営共同事業体 / 伊丹市]
イッタラ
エスポー近代美術館、タピオ・ヴィルカラ ルート・ブリュック財団、ブルーシープ
フィンランド大使館、フィンランドセンター
Written by ITAMI ECHO編集部