公開日:2023年04月07日
4月14日(金)〜6月11日(日)の期間、市立伊丹ミュージアムで「ピーター・シスの闇と夢」展が開催されます。
共産党統治下のチェコスロヴァキア(現:チェコ共和国)に生まれ、自由を求めてアメリカに亡命した絵本作家ピーター・シス(1949年生)。
その生涯で発表した30冊近くの絵本はコールデコット・オナー賞など数々の絵本賞で称えられ、多くの人びとを魅了しています。
故郷の思い出を描いた『三つの金の鍵 魔法のプラハ』や『かべ 鉄のカーテンのむこうに育って』などが代表作。
小さな子どもたちのためにつくった絵本、広い世界を旅した英雄への憧れを込めた物語、そして、ダーウィンやガリレオなど抑圧に屈することなく意志を貫いた偉人たちの伝記絵本と、その表現はさまざまです。
シスはすべての絵本で、自分が歩んできた人生と自分自身を投影してきました。チェコスロヴァキアに生まれて「かべ」のなかで育ったこと、アメリカに移住し、「自分は何者か」と問いつづけたこと。
その人生の旅路でみた自由、夢、真実、愛、冒険、探求、孤独を、物語につづったのです。2012年にはその功績が評価され、国際アンデルセン賞画家賞が授与されました。そして今も、シスは創作をつづけています。
今回の展示では、アメリカ移住後に生み出した数々の絵本原画と資料に加えて、絵本作家となる前に冷戦下の旧チェコスロヴァキアで製作し、国際的な評価を得たアニメーションの原画や、新聞雑誌の挿絵、地下鉄や空港など公共の場のためのアートプロジェクトの作品など、約200 点が紹介され、シスの創作の軌跡を辿ります。
影から光へとたどってきたシスが人生をかけてつむいだ、闇と夢が織りなす作品の数々をご覧ください。
映像作家の父親と芸術家の母親のもと共産党下の旧チェコスロバキアのブルノに生まれる。プラハの美術工芸学校とロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートで美術を学んだ後、アニメーション作家として活動。1982年、ロサンゼルスオリンピックの映画を製作するためチェコ政府から派遣されて渡米。
その後オリンピックを東側諸国がボイコットしたため強制帰国を迫られるが、制作途中だったために帰国せず、そのままアメリカに亡命。以来、故郷と家族と離れ、新聞、雑誌、書籍、アニメーション映画と様々な分野で幅広く活躍。
さらにアメリカの絵本作家モーリス・センダックの知己を得て絵本の制作を始める。アニメーション『Heads(頭)』1979年はベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞。
絵本はニュ-ヨーク・タイムズ紙が選ぶ年間ベストテンに何度も選ばれ、『星の使者ーガリレオ・ガリレイ』と『かべ 鉄のカーテンのむこうに育って』はアメリカの優れた絵本に与えられるコールデコット・オナー賞を受賞。現在もニューヨークを拠点に活動中。
今回、ITAMI ECHO編集部では「ピーター・シスの闇と夢」のペア招待券5組(10名分)を抽選でプレゼントします!
4月12日(水)23時59分までに送信
こちらのフォームからご応募ください。
チェコ最高峰のロックバンドと評されたブルー・エフェクト(モドリー・エフェクト)が制作し、シスがジャケットを手がけたアルバム「探検家の世界」(1979年)と「33」(1981年)の最新リマスター版が本展にあわせてリリースされます。ショップでも販売。
協力:ディスクユニオン
絵本やアート系の本を中心とした古本市
4月29日・30日
各日11:00〜16:00
旧石橋家住宅1階
(市立伊丹ミュージアム敷地内)
チーズケーキ専門店「Boule de neige(ブールドネージュ)」
4月29日(土祝)30日(日)
各日11:00〜16:00(売切次第終了)
庭園付近
フレンチアップルパイ専門店「econome(エコノム)」
5月3日(水祝)
11:00〜16:00
(イートイン可/売切次第終了)
旧石橋家住宅1階
4月14日(金)〜6月11日(日)
市立伊丹ミュージアム
展示室2・3・5
伊丹市宮ノ前2-5-20
TEL:072-772-5959(代表)
休館日:月曜日
開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)
一般:1,000(900)円
大高生:700(600)円
中小生:400(300)円
※( )内は20名以上の団体料金
※兵庫県内の小中学生はココロンカード提示にて無料
※伊丹市内在住の高齢者割引有(平日は60歳以上、土日祝は65歳以上)
市立伊丹ミュージアム
[伊丹ミュージアム運営共同事業体/伊丹市]
チェコ共和国大使館
チェコセンター東京
エリック・カール絵本美術館
プラハ現代美術センターDOX
Labyrint
株式会社イデッフ
Written by ITAMI ECHO編集部