リポート|昆陽池公園での「1.17追悼のつどい」の様子

公開日:2021年01月17日

1月17日で阪神・淡路大震災から26年になります。

今年も昆陽池公園ではボランティア団体「ユー・アイ・アソシエーション」が主催する「追悼のつどい~あなたの思いを灯してください」が行われました。

1月16日の午後5時46分から、犠牲者の数と同じ6434本のロウソクに火を灯し、地震発生時刻の1月17日午前5時46分まで火を灯し続けるこの追悼のつどい。1回目の黙とうが行われる16日の午後5時46分に合わせて会場を訪れました。

今年は例年とは違い、コロナ禍の中での開催ということで、入場の際には手指のアルコール消毒を実施。

さらに入口での検温とマスクの着用に加え、軍手が貸し出され着用が徹底されていました。使用した軍手は出口で回収されます。

今年のテーマは「不撓斬棘(ふとうざんぎょく)~志を曲げず 困難を切りひらき あゆむ~」。

会場に入ると、すでに多くの人たちがローソクに火を灯していました。

今年は感染予防の観点から、会場でのローソクの手作り作業は行われませんでしたが、それでも全国から送られた「思い」のこもったロウソクに火が灯されていきます。

そして午後5時46分。灯されたローソクの周りを取り囲んだ約350人が黙とうをささげました。

黙とうのあとは再び、小さくなったロウソクの火を新しいロウソクに移し、火を灯し続けていきます。

ユー・アイ・アソシエーション代表の赤松弘揮さん。

今年の開催に関しては、特に感染予防という観点で「うつさない・うつらない」ためにどうすればよいのか、ということを第一に考えたとのこと。もちろん開催にあたっては賛否両論があったそうですが、1~2年目の頃には「なぜやるんだ?」という否定的な声が多かったのが、26年間やっていくうちにだんだんと理解の声が大きくなり、今年に関しても「もちろんやりますよね?」という肯定の声が増えてきたのが大きく変わってきた点だと語ります。

もちろん開催を否定する声もあった中で赤松さんは「全国からメッセージの書かれたロウソクが届いている限り、自分1人でもここでロウソクを灯すことが僕の義務だと思っているんです。不要不急が叫ばれる中で、震災を知らない世代の人たちに記憶を伝えていくことは、決して不要なことでないのです」と語ってくれました。

今は大変な時期ですが、今年のテーマのようにイバラの道を乗り越えた先に、明るい未来がやって来ることをロウソクの炎とともに祈りたいと思います。

このあとも会場ではロウソクの火が灯し続けられ、震災発生の1月17日午前5時46分に再び黙とうがささげられました。

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