リポート|講座「『伊丹諸白』の起源と『清酒発祥の地』と言われる由縁を学ぶ」に参加

公開日:2022年01月06日

12月19日(日)の午後。

白雪ブルワリービレッジ長寿蔵」の2階会場で開催された、「『伊丹諸白』の起源と『清酒発祥の地』と言われる由縁を学ぶ~4つのお酒と肴・スイーツのマリアージュ~」に参加してきました。

一昨年に伊丹市、神戸市、尼崎市、西宮市、芦屋市の5市が申請を行った「『伊丹諸白』と『灘の生一本』下り酒が生んだ銘醸地、伊丹と灘五郷』が日本遺産に認定されたことを受けて、より伊丹の街や酒蔵、お酒について学んで楽しんでもらうことを目的に開催されたイベントです。

日本酒愛にあふれる第一部!

まずは、第一部。

最初に、伊丹市都市ブランド・観光戦略課の立花さんが「日本遺産とは」 について説明してくださいました。

伊丹市の立花さん

そのあと、小西酒造株式会社の秋田さんが様々な資料や江戸時代の図会とともにお話してくださいました。

「小西酒造」の秋田さん

酒造会社は、今は「小西酒造」と「伊丹老松酒造」のふたつになってしまいましたが、昔の伊丹には酒蔵が80以上もあり、当時の地図を見ると、確かにびっしり酒蔵だらけ!

地図の黄色の部分が全部酒蔵だったそうです。

他所でも「伊丹」といえば良質なお酒のことを指していたとか。

江戸時代の本や絵にも伊丹のお酒がいたるところで出てきて、その味は「香味甚美」「最モ極上品ナリ」と称えられています。

浮世絵にも多く描かれたお酒

いかに伊丹が酒造りの町として栄えていたか、お酒が町にとって大切な存在だったかがよくわかりました。

休憩時間も「長寿蔵ミュージアム」で展示された酒造りの道具について使い方などを教えてくださいました。

長寿蔵ミュージアムでの展示

酒造りの道具は、当時から基本的な構造は変わっていないのだとか。江戸時代から確立された技術があったんでしょうね。

と、当時の地図や和本の絵などを見ながらお酒について伺ったのですが、秋田さんのレクチャーからあふれる日本酒愛、酒蔵愛がすごくて……。

本当にお酒を愛していらっしゃるのだなあと感じる熱量のレクチャーでした。

紹介された資料の一部(『摂津名所図会』六巻川辺郡 伊丹)
紹介された資料の一部(『日本山海名産図会』伊丹酒造 米洗いの図)

なので大幅に時間をオーバーし(!)、「小西酒造」の小西新右衛門社長のお話を伺いながら、お酒とお料理、スイーツをいただく第二部に突入!

小西社長が登場して、第二部がスタート!

伊丹のお酒を楽しみつくす第二部!

テーブルにはシートが敷いてあって、次々運ばれてくるお酒の名前もわかるようになっています。

お酒がたくさん出てくるので、わからなくならないようにシートの上に置きます。

特に印象に残ったのは江戸元禄の味を復刻したというお酒。

小西社長いわく、現代では日本酒は色のないものが好まれる傾向にあるけれど、実際にはこの色だそう。きれいな黄色!

樽酒もいただきます。木のいい匂い。

ワインは木のチップで匂いをつけたりもするそうですが、日本酒ではそれは法で禁じられているそう。この香りはしっかり樽に入れられたからこそなんですね。

自分で熱燗もつけちゃいます。

小西社長は指でお燗の底を触って温度を確かめるそうです。プロの技です。

そして、お酒と一緒にお料理も次々に運ばれてきます。

この日わたしが個人的に楽しみにしていたのが、「たまごふわふわ」というお料理。

江戸時代の卵料理のレシピ本『万宝料理秘密箱 卵百珍』に載っているお料理で、以前から食べてみたいなーと思っていたんです。

今日はレストラン長寿蔵のシェフが、特別に江戸時代のレシピを再現してくださいました。

その場で調理しながら、今日のためのお料理を解説してくださるシェフ。

「たまごふわふわ」の名前のまま、おだしの中にふわふわのたまご。やさしい味ですがもちろんお酒にも合います。

憧れのたまごふわふわをお酒と一緒に。

江戸元禄のお酒と合わせると、江戸時代のひとはこんな感じで晩酌を楽しんでいたのかあと思いを馳せることができました。そのころには伊丹のまちなかに酒蔵が並んで、たくさんの人がわいわい働いていたんだろうな……。

他のお料理はブリーチーズ、ローストビーフ、鰤のあぶりなど、どれもお酒によく合い、そしてサプライズで予定よりたくさんのお酒を出していただいたりで、ちょっとふわふわしてきました。

鰤のあぶりもおいしかったです。だいぶグラスが多くなってきました……。
「伊丹老松酒造」の高橋さんからもお話が。

でもここからが本番(?)です。日本酒を楽しむためのスイーツの登場。

斎藤シェフがこの日のためだけに考案してくださったスイーツの数々。

甘酒、アーモンドミルク、江戸元禄のお酒のゼリーを重ねたスイーツ。

ずらりと並んだスイーツ!

種子島の安納芋とクリームチーズのケーキ。キャラメリゼしたお芋をのせて。

パンチのきいたビターチョコレートのムース。

デザートは見た目も華やか、酔いもまわってはしゃいでしまいました。

どれもとても美味しかったのですが、とくにゼリーのスイーツが、お酒の味がして、すっきりしているのに甘くて華やかで。今日だけの限定なんてもったいない!また食べたい……。

すでにあるもので街を盛り上げる意義のあるイベント

「お酒を飲めるひとと飲めないひとを分けるのはもったいない。楽しむのにルールはない」と語ってくださった斎藤シェフ。

今回のイベントについても、「すでに街にあるもので街を盛り上げる、非常に意義のあるイベントだと感じました。日本遺産になったことを周りのひとが全然知らなくて、それで絶対に今日のスイーツのクオリティをあげようと思いました」と教えてくれました。

同じテーブルにいた参加者の方も日本遺産のことは全然知らず、日本酒が好きで参加したそう。「今日は地元に住んでいてもあまり知らないことが知れてよかったです」と満足の様子でした。

そういえば、小西社長がテーブルにまわってきてくださったときに、前から疑問に思っていたことについて聞いてみました。

「杜氏の手はうつくしいというのは、本当ですか?」

昔、高級化粧品のCMでそういうキャッチフレーズのものがあったんです。

小西社長の答えはイエス!飲みきれなかったり古くなったりした日本酒をお風呂に入れても保湿効果があっていいそうです。

会の終わりは参加者限定でショップの10%オフのチケットをいただいたので、奈良漬を買って帰りました。

ごはんもお酒もすすむ奈良漬でした。

お酒って飲むだけじゃなくていろいろな楽しみ方や活用法があると知りました。

酒造りで栄えてきた伊丹の街。お酒は文化をつくり、ひとを集めてきたんですね。

伊丹のお酒について、五感をめいっぱい使って学び、楽しむことのできた講座でした!

なお、「伊丹と灘五郷」を楽しみながら学べる特別な体験が付いた10の講座はその他の4市でも開催されます。

伊丹では子ども向け講座もあるようなので、こちらもぜひチェックしてみてくださいね。

イベント概要

日本遺産「『伊丹諸白』と『灘の生一本』」下り酒が生んだ銘醸地、伊丹と灘五郷」特別体験講座(伊丹市編)

講座名

「伊丹諸白」の起源と「清酒発祥の地」と言われる由縁を学ぶ~伊丹4つのお酒と肴・スイーツのマリアージュ~

講師・案内人(敬称略)

秋田耕治(小西酒造株式会社)
小西新右衛門(小西酒造株式会社 代表取締役)
高橋晃(伊丹老松酒造株式会社 営業企画課課長)
斎藤武文(フリーランス フレンチシェフ)

日時

2021年12月19日(日)
14:00~16:30

会場

白雪ブルワリービレッジ長寿蔵レストラン

定員

24名(満席)

主催

阪神間日本遺産推進協議会

企画・運営

株式会社プロアクティブ

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