公開日:2020年02月10日
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福島県の喜多方市美術館で3月に開催される第25回 「2019公募:ふるさとの風景展 in 喜多方」において、応募作品の中から、伊丹在住の大瀧千絵さんが大賞に選ばれました。(作品:冬のひ)
第25回 「2019公募:ふるさとの風景展 in 喜多方」審査結果
(受賞作品の画像掲載あり)
大瀧さんは福島県いわき市出身で、現在は伊丹に在住で美術家としてご活躍です。こちらの募集では、一般の部101点の作品の中からの大賞受賞となりました。
喜多方市美術館(喜多方市美術館Facebookページより)
「公募:ふるさとの風景展 in 喜多方」は、福島県内の公立美術館としては唯一の公募展だそうで、喜多方市美術館の1995年開館当初から実施されているとのこと。
当初は、喜多方市および周辺の風景をモチーフにした作品を募集していたそうですが、6回目からは「応募者が思い抱くふるさとの風景」作品を対象とすることに変更され、今では全国規模の公募展に発展しているそうです。
「公募:ふるさとの風景展 in 喜多方」の公募の趣旨
(喜多方市美術館ウェブサイトより転載)
人はいろいろな「ふるさとの風景」を持っています。
ふるさとの風景は、自分が生まれたところだったり、かつて住んだことのあるまち、なじみ深い土地、見なれた町並みや自然の景観、なつかしい人たち、伝統的な行事、産物、大切な思い出の場所だったりします。このほかにも、未来のふるさと像や作品として残しておきたいふるさとの思いなど、様々な「ふるさと」があると思います。そんなあなたの「ふるさとの風景」を作品にしてください。
大瀧さんは、2005年より伊丹にお住まいですが、以前より、ふるさとの風景を描いて発表したいと思っていたところ、たまたま、故郷福島県でのこの公募展を見つけられたそうです。
ご親戚がおられる広島は大瀧さんにとって「第二のふるさと」で、時々遊びに行く親戚の家で見る柿が吊るされている風景を描かれました。
大瀧さんが作品を出品された際に提出した制作意図の内容は次の通り。
お正月冬の柔らかい日差しの中、第二のふるさとになった広島県で、義母と一緒に作った干し柿の影が窓に映ったのを見た時、私の心は懐かしい少女時代へと誘われた。2つのふるさとが重なり合った瞬間を切り取り、作品として永遠にとどめておきたいと願った。
大賞受賞のお知らせはハガキで届いたそうで、大変驚かれ、半信半疑で美術館に電話で確認されたところ、お名前を伝えただけで「おめでとうございます!」とお祝いの言葉があったそうです。
喜多方市は、いわき市からも近く、ご両親が喜多方市に近い会津ご出身だったこともあり、数回足を運んだことのある街だったとのこと。
今回の大賞受賞の風景画は、美術館買い上げとなり伊丹では観ることはできないそうです。「ふるさとの風景展」のみでご覧いただけます。
2020年3月7日(土)~3月29日(日)
午前10時〜午後6時(入館は午後5時30分まで)
喜多方市美術館
福島県喜多方市字押切2丁目2番地
福島県に生まれた大瀧さんは、京都精華大学大学院日本画を専攻、修了されています。伊丹に住まいを移されてからも、個展、グループ展、公募展などへの出品が多数で、2009年には東リ いたみホール、2015年にはクロスロードカフェにて個展も開かれました。
また、「できる限り色んな人に美術に親しんでほしい」「美術の楽しさを伝えたい」という想いから、伊丹市立障害者福祉センター(アイ愛センター)、飲茶カフェジャスミンなどで絵画講師、伊丹市社会福祉協議会で美術ボランティアなどの活動も行っており、美術家として作品発表をする以外にも色々な場所で活躍されています。
東リ いたみホールWebサイトより
近くは、東リ いたみホール市民企画公募事業の伊丹みんなで作った『認認カルタ』作品展で、大瀧さんの作品を観ることができます。
このイベントでは、無理なく認知症に関心を持ち理解していただくための「認知症啓発カルタ」(愛称「認認カルタ)の展示、カルタ大会のほか、大瀧さんの作品も展示されます。
大瀧さんは、認認カルタをもっと知ってほしいということから、認認カルタの絵とそれに関連したキャラクター認認君のイラストを描かれているそうですので、是非足を運んでみてはいかがでしょうか。
2020年2月16日(日)
10:00~16:00
東リ いたみホール(伊丹市立文化会館)
B1F 多目的ホール
伊丹市宮ノ前1-1-3
この記事は、喜多方市美術館ウェブサイト、東リ いたみホールのウェブサイトを参考に作成しました。(構成・文:かっしー@ECHO)
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