特別天然記念物「オオサンショウウオ」を見つけたら

公開日:2020年08月12日

猪名川・箕面川・駄六川で生息する「オオサンショウウオ」

伊丹市を流れる猪名川・箕面川・駄六川には「オオサンショウウオ」が生息しています。

伊丹市ウェブサイトより

河川等の水中で生活しているオオサンショウウオですが、8月下旬~9月中旬に産卵期を迎えるため、7月頃から産卵の巣穴を確保に移動するなど、動きが活発になるそうです。

オオサンショウウオを発見しても

伊丹市によると、水中にいるオオサンショウウオを発見した場合も、そのままそっとしておいてほしいとのこと。

河川の外や陸上で弱って動けなくなったり、死体のオオサンショウウオを見つけたら、触ったり捕まえたりせず、伊丹市役所の社会教育課文化財担当(072-784-8090,土日祝休み)まで、ご連絡の上、オオサンショウウオの①発見場所、②発見時間、③その他状況などをお伝えしてください。

動けなくなったオオサンショウウオを見つけても、決して自分で捕まえないでください。
目の前に動くものがあると反射的に噛みつくそうなのでくれぐれもご注意ください。
伊丹市役所ウェブサイト「伊丹市内でオオサンショウウオを見つけたら・・・」より引用)

オオサンショウウオについて

特別天然記念物

オサンショウウオは世界最大の両生類です。

生息環境を人間が破壊したことにより、住むべき場所や個体数も大きく減少し、「日本特有の産ではないが、日本著名の動物としてその保存を必要とするもの及びその生息地」という指定基準から、特別天然記念物として文化財指定され保護されています。

また、環境省のレッドリスト(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト)でも絶滅危惧2類に指定されているそうで、国から許可された専門家以外の人が許可なく、触ったり、捕まえたり、勝手に場所を移動させると、文化財保護法違法となり、法律により罰せられるとのこと。死体や骨も「特別天然記念物」で、許可なく所持(譲渡)すると法律により罰せられるそうです。

夜行性で危険

オオサンショウウオは、夜行性のため、日中活動することはなく、日没後から日の出までが活動時間です(日中に活動するときは産卵などの場合)。容易に触ると噛みつかれる危険性があります。

所在地:地域を定めず(主な生息地:岡山県、兵庫県、島根県、鳥取県、山口県、三重県、愛知県、岐阜県、大分県)

昭和26年(1951) 6月9日天然記念物指定、27年(1952) 3月29日特別天然記念物指定。

オオサンショウウオ科の日本固有種で、世界最大の両生類。スイスで発見された3千万年前の化石と今の姿がほとんど変わっていない「生きた化石」。

岐阜県以西の本州・四国・九州の一部で、主に河川の上中流域に生息するが、渓流だけでなく小川や用水路で見られることもある。

全長60cm。近年の記録では全長148cm・体重30kgというのもあるが、ダム建設・河川改修などで生息環境が変化したためか、大きい個体が見られなくなっている。

全身は茶褐色の地に黒色の斑紋があり、生息場所の川底に似た保護色をしている。大きく扁平な頭に直径2mmほどの小さなまぶたのない目がある。 手足は短く、前足の指は4本、後ろ足は5本で、爪はない。全長の3分の1ほどの縦に平たい尾を持つ。ずんぐりして、なんともグロテスク。

群生せず、昼間は岩陰や川岸の横穴にいて、夜になると出て小魚・エビ・サワガニ・カエル・貝・水生昆虫などを捕食する。

両生類なのに、ほとんど陸に上がらず、秋に産卵することやその方法が変わっている。

繁殖期の夏になると川をさかのぼり、支流の流れの緩やかなところで、雄(ヌシとよぶ地方がある)が川岸に深さ1~2m・長さ数mで奥に広間のある横穴の産卵巣を作る。 雌が来ると、不思議なことにヌシと雌に数匹の雄が加わって産卵が行われる。直径8mmの卵が数珠状の卵嚢(らんのう)になっている。 その巣穴に時間をおいて次々と別の雌が来て産卵し、卵でいっぱいになった巣穴をヌシが守る。産卵から50日で孵化し、成長した幼生は翌年1~2月に冷たい川の中へ出ていく。

公益社団法人農林水産・食品産業技術振興協会ウェブサイトおオオサンショウオページより引用)

お問い合わせ

伊丹市教育委員会事務局生涯学習社会教育課文化財担当
TEL: 072-784-8090(月~金、9時~17時30分)
FAX: 072-784-8083(終日)

[文:ITAMI ECHO編集部]

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