公開日:2024年04月26日
上田恵理香、屋久島生まれ屋久島育ちの30歳。 私は現在、屋久島で登山ガイドをしています。
主に皆様がご存知の日本で一番長生きの杉、縄文杉や、もののけ姫の舞台となった森、白谷雲水峡などをご案内しています。
そんな一見、伊丹にゆかりがなさそうな、私が初めて伊丹を訪れたのは2023年の6月。
ある方へ会いにここへやってきました。
時は遡り、2023年の2月。
個人宛にメッセージをくれたお客様がいました。
“兵庫県から夫婦で屋久島に旅行に行くことになり、もし予定やご都合が合いましたら、トレッキングツアーをお願いしたくご連絡しました”
この時の私はガイドとして、 まだまだ見習いで、先輩ガイドのサポートでしかお客様をできていなかった時でした。
そのご連絡をくれた二人は、 練習ででもいいのでと、私のツアーを予約してくれました。
リスクもあり、知識も浅い私の 背中を押してくれた私にとって初めてのお客様であるこのご夫婦は、 伊丹在住のお二人でした。
初めてガイドした思い入れのあるご夫婦。
『二人に会いたい』 そう思い、お二人に会いにここ伊丹の街へやってきました。
お2人に無事に会えて、 奥様のご両親が営むカフェにご案内していただきました。
この時の2度目の出会いが私をさらに伊丹に近づけてくれました。 クロスロードカフェさん。 ギャラリーカフェとして作家さんなどの展示を行ったり、バリエーション豊富なカフェメニューでたくさんの人が集う温かい場所でした。
気さくで温かいお母さんとお父さん。 この二人に会いに来るように、入れ替わりする常連さん。
伊丹で感じた、人の温かさ。人との距離が近い島で育った私には、 とても居心地の良い空間でした。
『伊丹っていいとこだなぁ。』と会いに行ったお二人をはじめ、 たくさんの方とふれあい、温かさに島へ帰ってきてもまた行きたくなりました。
時が経ち、 デビューしてもうすぐ一年が経とうとした時、 まだまだ新人な私を信頼してくれたたくさんのお客様に何か、恩返ししたいと思っていた時。『伊丹のあの場所でギャラリーをしたい!』 直感で舞い降りてきたこの思いが、私のお客様への恩返しの形でした。
ご縁いただき、ご夫婦初め、ご両親、そして、伊丹の温かい皆様に応援いただき、屋久島のことを紹介したり、この屋久島の風景を見ていただいたり、屋久島を直接お伝えすることができました。
また伊丹の方だけでなく、担当したお客さまが、愛知や神奈川など 遠方からわざわざ足を運んでくださり、この伊丹でまた会うことができました。
お客様と一度きりでなく、また会える、それほど幸せなことはないです。
ギャラリー期間中は、伊丹のたくさんの皆様がご協力くださり、 親身にご支援下さり、伊丹の皆様の温かさに触れ、帰る時には寂しさに大泣きするほどでした。
行ってみたかった方へ詳しくお伝えしたり、行きたくてもいけない方へも屋久島を感じてもらい、伊丹で自然な程に屋久島が溶け込みました。
わたしが感じた、伊丹の皆様の温かさ。 “屋久島は自然の雄大さもそうですが、人が温かいのが一番の魅力です。” と伝えてきた私にとって、『温かさ』こそ、自分自身が、大切にしているものだと改めて気付きました。
伊丹と屋久島は飛行機の直行便があり、遠いようで近い島です。
交通の近さだけでなく、居心地の良さも近いものを感じます。(あと、本当美味しいものがたくさんあります。食べすぎました。。笑)
是非、大好きな伊丹の皆様にもこの島に 訪れて、いただきたいですし、 屋久島の皆様にも是非伊丹に行っていただきたい。
機会をいただける限りは屋久島を伊丹の皆様にお伝えし続けていきたいと思っています。
そして、いずれは屋久島の皆様にも伊丹を伝えられるようになり、 屋久島と伊丹を繋ぐ架け橋となれるように活動していきたいと思います。
終わりになりましたが、 ギャラリー期間中ご協力くださった皆様に、 この場を借りてお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。
ITAMI ECHOでのインタビュー記事はこちらから!
Written by うえだえりか