公開日:2025年01月31日
1月31日(金)から、アイフォニックホールでニットキャップシアター25周年記念公演『さらば、象』が上演されます。2月3日(月)まで。
※1月31日(金)と2月3日(月)14:00の回、前売完売は前売完売(1月31日14:15現在)。当日券は若干枚数あるようですのでニットキャップシアターのXでご確認ください
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ニットキャップシアターは、1999年に旗揚げされた京都の劇団。これまで多数の公演をアイホールので上演されています。
そして、25周年を迎えたニットキャップシアターが記念公演としてアイホールで上演するのが『さらば、象』です。
12月16日(月)には、プレイベントとしてリーディング公演『国道171号線を行く象』も開催されました。
これは、2015年度から始動したアイホールの自主企画「伊丹の物語」プロジェクト『イタミ・ノート』で、二年目に創作された短編連作中の一編『国道171号線を行く象』の朗読劇です。
「伊丹の物語」プロジェクトの構成・演出を手がけたのは、今回の公演の脚本を手掛けているごまのはえさん。
リーディング公演は、1970年、大阪万博(日本万博博覧会)に出場する象たちが、降り立った神戸港から国道171号線を歩いて千里の万博会場まで歩いたというエピソードから創られ、当時の実際の写真を織り交ぜながら、当時の伊丹の様子を描き出した作品で、『国道171号線を行く象』が創られたときのお話は、当時のごまのはえさんのインタビューにあります。
伊丹では、この171号線を象が歩いたことについて、当時実際に見た人もいれば、あとに話を聞いた人も多いはず。
そんな象が歩いた万博開催の1970年、季節は夏にはじまった伊丹の家族のお話が、今回の公演『さらば、象』です。
「これは、とっても伊丹なお話」との説明通り、伊丹が背景の舞台作品。
戦争が終わってしばらくたった1955年の春。
アイホールウェブサイト及びニットキャップシアターウェブサイトより
ある男女が出会い、家族がはじまりました。
1970年の万博の夏。
子供は二人になっていました。いつも喧嘩がたえない騒がしい家族になりました。やがて、バブルの真ん中1986年の秋。子供たちも大人になり、それぞれの道へ。
震災があった1995年の冬の朝、
孫の活躍が眩しい2005年の春の夕暮れ、
検査と対策の時代を経て、今日まで――――
伊丹で豆腐屋を営む家族の歴史を、いくつもの時代と街の風景を通して描いた舞台『さよなら家族』をもとに、ともに伊丹に縁の深いごまのはえ脚本と、小原延之の演出が初のタッグを組み、伊丹と劇場とわたしたちの物語を語りなおします。
さらば、さらば、さらば!!
戦後から、万博、バブル、震災と経て現代へ。伊丹を舞台に家族の物語が紡がれます。
演出は、やはり伊丹、アイホールとの縁が深い小原延之さん。
2022年上演の、「地域とつくる舞台」シリーズ「伊丹の物語」プロジェクト リーディング公演『ビューティフル・サンデー』でも演出を担当。
ごまのはえさんの脚本と小原延之さんの演出は初めての組み合わせだそうです。
「戦後から現代までの伊丹が劇場に!」
「たくさんの思い出たちをつめこんだパワフルな作品」
「伊丹と劇場とわたしたちの物語を語りなおす」
というニットキャップシアターの記念公演、伊丹の方には是非見届けていただきたい作品です。
伊丹市民割もありますので是非!
音楽・演奏のおがわてつやさんは、小原さんと同じ、2022年上演の、『ビューティフル・サンデー』でも音楽・演奏を担当。
伊丹では長年、音楽イベントの出演や他の企画の参加をされている、伊丹にとても縁のあるアーティスト。1月にはイタミ朝マルシェでのライブ出演もあり、今回の公演のPRもされていました。
今回は、音楽と演奏だけでなく、役者としても出演しているそうなので、こちらも見どころ!
おがわさんは、「役者としての初舞台。作る音楽や演奏ももちろん合わせて、新しいチャレンジに向かう「おがわてつや」の姿を是非とも目撃しに来て欲しい!」と話されています。
また、キャストのエイチエムピー・シアターカンパニー、髙安美帆さんは、過去に何度もアイホールの舞台に立たれている役者さん。「学生時代から通い続けた」という高安さんは、「人生の中で1番通った街は伊丹。学舎であり、遊び場であり、演劇を上演する場所。沢山の思い出が胸をよぎる」とお話されています。
アイホールの閉館が2026年3月に決まってしまいましたが、アイホールの存続問題にも向き合ってくださった高安さん。
「まちと芸術文化はどう向き合っていくべきなんだろうか。私たちは、どう未来を描いてゆくのか。一表現者として様々な事を突きつけられた気がします。そんなことを真剣に考える機会を頂きました。これからの人生で、地道に行動して、その答えを見つけてゆくつもりです」という言葉とともに、「この愛しいまちと人への精一杯のお礼の気持ちも込めて、舞台を務めます」と話されており、高安さんのお芝居も期待がいっぱいです。
2月1日(土)と2月2日(日)にはアフタートークも開催。
ごまのはえさん、小原延之さん、髙安美帆さんが登壇されますが、2月1日(土)は、「地元の方から見たアイホールとは……」ということで、市民も登場!
13:00の回では、ITAMI ECHO編集部の鹿嶋孝子が、18:00の回では、芝田一也さんが登場します。
2月2日(日)は、「作家・演出家・出演者によるクロストーク」ということで、ごまのはえさん、小原延之さん、髙安美帆さんのみとなっています。
この公演に合わせて、ミニ写真展「象が歩いた道〜’70大阪万博の記憶〜」も開催!この写真展を企画された方によると「171号線沿道各市から写真が集まった」そうで、とても興味深いものになっています。
「171(いないち)を象が歩いたってほんとに?」と思う方も是非。公演は是非観ていただきたいですが、写真展は誰でも観られるそうです。
公演会場では、ニットキャップシアター25周年記念のメッセージボードも登場。これまで何度も伊丹に来ていただいている劇団に是非メッセージを届けませんか?
オンラインでの投稿もできるそうです。
物販コーナーでは、『さらば、象』の台本や劇団オリジナルグッズ各種の販売をされるそうです。そちらもお楽しみに!
アイホールがつくる「伊丹の物語」プロジェクトについては、上でも紹介したごまのはえさんのインタビューに詳しくあります。
「写真」という媒体から伊丹の歴史や人の記憶を紐解いて、それをひとつのお芝居に創り上げるプロジェクトとのことで、2015年から3年計画ではじまりました。
ごまのはえさんによると、1年目は、市民から写真とそれにまつわるエピソードを集めて、写真を提供くださった方から、写真のエピソードや昔の伊丹についてインタビューを行い、そのなかから、記憶に残ったものをピックアップし、写真&エピソード展を開催、2年目は、「写真と演劇」をテーマにして、1年目で集めた写真とエピソードをもとに書いた台本で短いお芝居をアイホールで上演したそうです。
2年目は、ロビーで写真展を開催し、舞台上にも写真を映し出す大きいスクリーンがあり、芝居に合わせて写真を投影したり、写真に合わせて芝居をするといった「写真と演劇のミックス」を行ったとのこと。
3年目は、プロジェクトの集大成として一つの演劇作品「さよなら家族」を上演。伊丹市民が提供した写真やエピソードをもとに伊丹の歴史を紐解きながら創作したそう。
そして、2022年には、上でも紹介したビューティフル・サンデー』』(小原延之さん演出)を上演しています。
そんな「「伊丹の物語」プロジェクト」に関わるごまのはえさん脚本、小原延之さん演出の今回の公演『さらば、象』。
伊丹を背景にした物語にはきっと親近感を抱くひとが多いはず。朗読劇や観劇がはじめての方にもおすすめの舞台です。是非体験してください。
1月31日(金)19:00
2月1日(土)13:00/18:00
2月2日(日)14:00
2月3日(月)14:00
※受付開始は開演の45分前。開場は開演の30分前。
アイホール
伊丹市伊丹2-4-1
一般:4,000円(当日4,500円)
ユース(25歳以下)・学生:2,500円(当日3,000円)
高校生以下:1,000円(当日1,500円)
ペア割:7,500円(2名分/前売のみ)
初日割:3,500円(1月31日(金)19:00回限定。当日4,000
伊丹市民割:3,000円(当日3,500円)
当日要住所証提示
全席自由(当日受付順)
※ユース、学生、高校生以下は当日要証明書
※伊丹市民割券は当日要住所証提示。
※未就学児のご入場はご遠慮ください。
1月31日(金])分(前売券完売)
2月1日(土)~3日(月)分
TEL 072-782-2000
ニットキャップシアターウェブサイト
ニットキャップシアターX(旧Twitter)
伊丹市
伊丹市教育委員会
公益財団法人いたみ文化・スポーツ財団
一般社団法人 毛帽子事務所
ニットキャップシアター
Written by ITAMI ECHO編集部Takako Kashima
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