『ITAMI ECHO』を運営するecho fields。「これまでとこれから」

公開日:2020年11月30日

伊丹のローカルメディア『ITAMI ECHO』は株式会社echo fieldsが運営しています。

『ITAMI ECHO』の立ち上げ時のこと、オフィスのこと、『ITAMI ECHO』のこれから、そして、echo fieldsの展望などを『ITAMI ECHO』のライターがecho fields代表、鹿嶋孝子にインタビューしました!

『ITAMI ECHO』編集部オフィスは西台に!

阪急伊丹駅から西に3分ほど、西台エリアの大通り沿いに『ITAMI ECHO』のオフィスが入るビルがあります。

こちらがビルの外観。ここの白いビル(POLAが1階に、アップ学習会が2階にあります)の3階がオフィスです!

正面から右手にまわって、この扉をあけると…

ほそーい階段が。

この階段を3階まで上がると、こちらが『ITAMI ECHO』のオフィスです!

ガーランドやグリーンもあり、ミーティングスペースもカラフル!

ハンモックのあるオフィス!最高ですね。

大きなポルシェの絵の横に『ITAMI ECHO』のロゴがあります。

ワクワクする場所に!

ー『ITAMI ECHO』のウェブサイトがリニューアルされましたね!

暫定版サイトを経て、なんとかここまでたどり着きました。

コロナの影響で活動が一時期進められなかったということもあって、2019年7月の立ち上げから1年以上経ってしまいました。最初はロゴもカラーもない仮サイトだったので、まだ完全版ではないとはいえ、リニューアルできうれしいです。

今は、仕様や機能の仕上げを進めているところですので、年内には完成させたいですね。

ーオフィスもこれから何かが始まる感じで、素敵ですね。オフィスはすぐ決まったのでしょうか。

物件を探してはいたのですが、以前にこの場所を借りていた友人が、自分の事務所を移転するのでそのあと入りませんか?と声をかけてくれたんです。

ビルの3階でエレベーターはないのですが、中は思っていたより広くて、この周辺には電線もないし、メインストリートだから窓からの眺めもよくて。

周りには公園もふたつもある。わたしは「西台は伊丹の堀江」だと常々思っているのですが、その西台にオフィスを持てるのはうれしい(笑)と思い、決めました。

物件を借りることに決めたときは1月で、コロナはまだ日本では本格化していませんでした。会社は日取りのよい3月31日に設立し、オフィスの契約日は4月30日でしたが、その時はもうコロナ禍のなかで、結局使い出したのは6月半ばになってからでした。

今はハンモックくらいしかありませんが(笑)本を置いたり、楽しくなるものを飾ったり、ワクワクする空間を作って、いろいろな人が立ち寄ってくれる場所にしたいなあと考えています。

『ITAMI ECHO』の立ち上げ

ー「西台は伊丹の堀江」!確かにそう思えてきました。コロナ禍でのオフィス開設は大変だったと思いますが、『ITAMI ECHO』の立ち上げの経緯を教えてください。

構想自体は数年以上前からありました。もともとは、2014年に『枚方つーしん』という枚方市のローカルメディアを知ってから、伊丹で同じようなメディアをやりたいなという気持ちを持っていたんです。

それから、2016年11月にSNSで「こんなことやりたいなあ」と書いたら、いくつか反応をいただきました。市役所の方からの反応もありました。(笑)

もともとウェブ制作の仕事はしていたので、技術的には可能だと思ってはいたのですが、色々と忙殺されてなかなか始めることができませんでした。

転機になったのは、2017年5月。『枚方つーしん』の運営の方がゲストでいらっしゃるというトークイベントがあり、話を聞きに行って、改めて自分たちもやりたいな、できるかもしれないな、と夫と話をしました。

2018年の中頃には、そのあと核となる友人たちにも話をして、秋頃に、「やるなら手伝いたい」「一緒にやってみたい」といった反応をくれていた他のメンバーも入れた10名ほどで顔合わせの食事会を開催したんですよ。

そして2019年5月には、さらに興味を持ってくれたひとたちも一緒に初めてミーティングを行ないました。

その中には、すぐにでも動ける、動いてくれるというひとたちがいたので、ぜひ一緒にと。とにかくみんなで、一度仮のかたちでもいいからサイトを立ち上げようという話になり、スタートとなりました。

いろいろアイデアも出て、『ITAMI ECHO』をトライアルで始動させました。最初は、歌手の田中星児さんが『伊丹ふれあい夏まつり』に来てくれるというのがトップの記事でしたね。

会社として立ち上げたのは、主な事業として広告の記事を書いていきたいと思っていることも大きいです。簡単な情報の提供だけではなく、個人では得られない信頼を会社として得たうえで、丁寧に取材してみなさんに貢献できる広告記事として発信したいんです。

そのほかにもやりたいことがたくさんあって、ほんとうにやりたいことを全部やっていこうと考えると、法人団体にしておいたほうがよいと思いました。これからはメディアプロジェクトとして本格始動していくつもりです。

メディアプロジェクト、シルクスクリーンプロジェクトの魅力

ー立ち上げまでにはいろいろな転機やひととの出会いがあったんですね。では、メディアプロジェクトというのは、そもそもどういうことでしょうか。

『ITAMI ECHO』の最初のとっかかりがローカルサイトだったので、ウェブメディアというのは自然なことなのですが、ネットだけではなくて他の媒体の特徴も生かして、今後は発信していきたいと思っています。

『鳴く虫と郷町』関連イベント「虫のいいラジオ」の様子(ゲストは伊丹市昆虫館の坂本昇さん)

具体的には、9月に行われたイベント『鳴く虫と郷町』でのラジオ配信のようなものですね。

伊丹市立図書館ことば蔵zine部Facebookページより

あとは、紙媒体やシルクスクリーンですね。私は、伊丹市立図書館本館でZINEのワークショップを友人と開催しているのですが、ワークショップをやると市内外から参加があり、個人メディアの可能性を感じています。

伊丹市立図書館ことば蔵zine部Facebookページより

2017年7月に開催したイベント「ZINE フェスⅡ 広がっていく私の世界」で、『レトロ印刷JAM』さんとコラボレーションさせていただいたのですが、ZINEとシルクスクリーンには親和性があると思っています。

『猪名野神社の市』Instagramより

さらに、『JAM』さんからシルクスクリーン(SURIMACCA)ができる場所を増やすプロジェクト(SURIMACCA+)を始めると聞いて、ぜひ伊丹でやりたいなと思って、仲間と開催している『猪名野神社の市』に『JAM』さんに来ていただいてシルクスクリーンのワークショップを行いました。

夫が繊維やシルクスクリーンに詳しかったので、実現したことでもあります。『猪名野神社の市』のスタッフTシャツも作ったりして。

ITAMI GREEN JAM2019でのイベント出店の様子

シルクスクリーンは、もの作りをしてみたいけれど、作家まではいかないひとの可能性を作るツールだと捉えています。プロ・アマを問わず、子供から大人まで、クリエイティブを発揮できる場所が伊丹で生まれるのは、すごくよいことだと思っています。

伊丹って、おみやげと言えるものが少ないでしょう?

『SURIMACCA』を使って、伊丹のプロ・アマを問わず、伊丹のおみやげTシャツをつくって、市長に表彰してもらう企画なんかやりたいです。(笑)

シルクスクリーンができることを強みのひとつとして、自分たちのプランの中で持っておきたいですね。

伊丹には、センスのある伊丹市立美術館もあるので、来館者がついでに何か買って帰ってくれるようなものを作りたいなあとも思っています。

伊丹が大きく盛り上がったのは、2009年のにスタートした『伊丹まちなかバル』からと言われ、飲食分野が伊丹の大きな魅力の一つですが、カルチャー面ではまだまだ弱い面があり、これからはカルチャー面も盛り上げていきたいんです。

そこを『ITAMI ECHO』やシルクスクリーンやもの作りの分野で作っていけたらと考えています。メディアもあって自分たちのリアルな場もあって。どちらも盛り上げていきたいです。

『ITAMI ECHO』らしさ、これからのこと

ーすごくたくさんのプランがありますね。お話を聞いていたら、これからの伊丹の街が楽しみになってきました!では、『ITAMI ECHO』の記事の売りや、「らしさ」はどういうところにありますか?

どんな媒体もそうですが、たくさんのひとが読んでくれないと、広告記事を依頼してくれる人はいない。また、知ってもらうだけではなく、中身が魅力的じゃないと一度訪れてくれても次は来てもらえない。

そういう意味では、トライアルスタートしたノーデザインのサイトやコンテンツ構成では限界があったと思っています。

読みものとして幅を持たせながら、『ITAMI ECHO』としての世界観を持ったシリーズ記事を展開していきたい。役に立つ情報だけでなくそういうものを期待している人を読者として取り込んでいきたいという思いがあります。

知的好奇心やわくわくする気持ちを掻き立てるような情報を『ITAMI ECHO』として発信して、それに興味を持ってくれたり、そういうことを深堀りしているひとたちとつながっていきたいと思っています。

ひとや場所に深くかかわり、特にそこにいる、ひとにフォーカスして紹介できるような記事を提供していきたいです。

『ITAMI ECHO』インタビュー「ルート・ブリュック展の魅力を学芸員の岡本 梓さんに聞いてみた」

たとえば、伊丹市立美術館にはすごい学芸員さんがいるんです。その方がいるから、面白い企画展示ができて、市外からもわざわざ観に来るひとがいるし、アート界でも話題になる。同じようなことが他の施設やお店にもたくさんあると思うんです。そういうひとたちが伊丹にいるんだっていうことを、知ってほしいんです。

広告の記事についても、通り一遍の取材記事では、そういったことは見出すことができません。どんなひとがどんな想いを持ってやっているのかがわかるような記事を、取材を通して『ITAMI ECHO』では書かないといけないと思っています。

今って、あらゆる情報はたくさん入ってくるのに、企業やモノを宣伝するものばかりが多い気がします。でも、そこに働いているひとに焦点を当てて、ドラマが生まれるような記事にこそ意味があると思っています。

「ラーメンがおいしい」だけではなく、どんなひとがどんな想いでラーメンを作っているかを紹介したいんです。その記事を読んだひとが、ラーメンだけではなくお店を好きになれるような記事を。

そういう記事を発信していけば、読者との信頼関係が生まれてくると思うんです。「ITAMI ECHOが紹介してるってことはいいものなんだな、さすがだな」と思ってもらえるような信頼関係を読者との間に築いていくのが目標です。

現在数名いるライターにも、それぞれの得意分野があるので、そこで勝負をしていきたいですね。

ー伊丹の街とひとへの熱い思いが伝わってきました。最後に、ITAMI ECHOのこれからについて教えてください。

事業の展開については、ウェブ以外のメディアも充実させたいなど、いろいろな気持ちがあるのですが、今は現時点の主力メディアである『ITAMI ECHO』を大きくして、使ってもらえるサイトにしたいです。

読者は、サイトを見て、発見があればよいと思うし、お店のひとなど事業者の方にとっても、お客さんの増加などの貢献ができたらなと思っています。

ライターもたくさん増やしていきたいですね。やっぱり、もっと情報を発信していかないといけないし、もっと一緒にやってもらえるひとを探さないといけないと思っています。

いろいろなひとにとって、世界が広がることになったらよいと思うし、広告パートナーにとっては、価値ある記事を提供できるメディアになればよいと思っています。

『ITAMI ECHO』にかかわらず、会社そのものが始まったばかりで、まだはっきり何も言えませんが、伊丹の街でみんなで一緒に盛り上がっていきたいです。

ーありがとうございました。『ITAMI ECHO』のことはもちろん、シルクスクリーンのプランなど、これからの伊丹で何かが変わりそう、起こりそうな予感にわくわくしてきました。新しく生まれ変わった、これからの『ITAMI ECHO』を要チェックです!

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