公開日:2026年06月10日
Index
2026年、伊丹のまちが大きな注目を集めています。
その理由は、伊丹ゆかりの戦国武将・荒木村重。
6月19日公開の映画『黒牢城』、そして放送中のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』において、荒木村重が重要な人物として描かれているのです。
「荒木村重って誰?」
「織田信長に反旗を翻した武将?」
そんなイメージを持つ人も多いかもしれません。
しかし村重は、それだけでは語れない人物でした。
荒木村重は戦国時代、現在の伊丹の中心部(JR伊丹駅の西側)にあった伊丹城を大改造し、「有岡城」として生まれ変わらせました。

城下町全体を堀や土塁で囲む「惣構(そうがまえ)」という当時としては先進的な城郭都市を築いたことで知られています。
つまり、村重は単なる武将ではなく、伊丹の都市づくりの礎を築いた人物でもあったのです。




現在の伊丹のまちなかを歩くと、至るところに有岡城の遺構や歴史の痕跡が残されています。
荒木村重はかつて織田信長の重臣として活躍しました。
しかし1578年、突如として信長に反旗を翻します。
なぜ村重は天下人に背いたのか。
その理由はいまなお歴史上の大きな謎とされています。
この「戦国最大級の謎」に挑んだのが、直木賞等受賞作を映画化した『黒牢城』です。

歴史推理小説(戦国ミステリ)『黒牢城』は、直木賞×山田風太郎賞×「このミステリーがすごい!」第1位ほか史上初!4大ミステリー賞を制覇した米澤穂信氏による話題の小説。(2021年6月刊行)
映画では、有岡城に籠城した村重が、城内で次々と起こる怪事件の真相に迫る戦国ミステリーとして描かれています。
主演は本木雅弘さん、黒田官兵衛役を菅田将暉さんが務めます。
5月に行われた第79回カンヌ国際映画祭「カンヌ・プレミア部門」(すでに世界的な評価を確立している巨匠や実力派監督による期待の新作を披露するための公式部門)での公式上映時にキャストが登壇した様子が、カンヌ国際映画祭公式YouTubeで上がっていますが、こちらやウェブサイト、Instagram等での映画紹介では「KOKUROJO」(LE CHÂTEAU D’ARIOKA)と、「有岡城」と出ています。
※LE CHÂTEAU D’ARIOKAは、フランス語で有岡城
一方、大河ドラマ『豊臣兄弟!』では、天下統一へ向かう激動の戦国時代の中で、豊臣兄弟や織田家の武将たちと関わる重要人物として村重が登場。荒木村重役はトータス松本さんが演じています。
6月20日(土)には、伊丹のTOHOシネマズで舞台挨拶があり、本木雅弘さん、吉高由里子さん、青木崇高さん、黒沢清監督が登壇。
その日、大阪と伊丹で行われたキャンペーンを独占密着し、「荒木村重ゆかりの地」をぶらり旅ということで有岡城跡、荒村寺、伊丹酒蔵通りのお店を巡った様子がフジテレビ「ノンストップ!」で放送されました。YouTubeでも公開されています。
歴史の教科書では「信長に反旗を翻した武将」として語られることの多い荒木村重。
しかし近年は、茶人として文化を愛した人物、独創的な発想を持つ戦国武将、そして伊丹の発展に大きく貢献した人物として再評価が進んでいます。
だからこそ今、多くの人が村重という人物に改めて関心を寄せています。

こうした全国的な注目を受け、伊丹市では「村重プロジェクト」を展開しています。


映画『黒牢城』や大河ドラマ『豊臣兄弟!』をきっかけに、荒木村重や有岡城の歴史に触れてもらい、伊丹の魅力を全国へ発信する取り組みです。市内では関連イベントやコラボ企画も順次実施されています。
村重プロジェクト×郷町〇店(市立伊丹ミュージアムウェブサイト)
8月1日(土)、阪急伊丹リータで開催される「むらしげひろば」では、茶人でもある荒木村重※にちなんで、リータ内のお茶の専門店「みどり園」の出店も決定。
伊丹の西の玄関口・阪急伊丹駅直結! 戦国の伊丹を楽しく体験!「むらしげひろば」8月1日(土)開催(ITAMI ECHO)
茶人・荒木村重について
有岡城の戦いで織田信長に敗れ、自らは脱出したものの、多くの家族や家臣を失いました。逃亡後は毛利方のもとで隠遁生活を送り、後世には、自責の念から自らを「道糞(どうふん)」と称したという伝承が残ります。
本能寺の変後、村重は堺に戻って茶の湯の世界に入り、千利休らと交流しながら茶人として活動しました。同時代の史料では、天正11年(1583)頃には「道薫(どうくん)」の号が確認されています。 なお、「千利休が『道糞』を『道薫』に改めた」という話は広く知られているが、一次史料で裏付けられているわけではなく、後世に形成された逸話とみるのが現在の慎重な理解です。

スクリーンやテレビの中だけではありません。
村重が生きた城下町は、今も伊丹のまちに残っています。
映画を観たあと。
大河ドラマを観たあと。
ぜひ伊丹を歩いてみてください。

そこには、450年前に荒木村重が見た景色へとつながる物語が残されています。
歴史ファンの方も、戦国時代に詳しくない方も。
2026年は、「荒木村重元年」と呼びたくなるような一年になるかもしれません。
6月19日(金)にロードショーを迎え、翌20日(土)は、伊丹でも公開記念無体挨拶が行われます。

2026年6月20日(土)
11:55の回
上映後舞台挨拶
TOHOシネマズ伊丹
伊丹市藤ノ木1丁目1-1
イオンモール伊丹4F
本木雅弘、吉高由里子、青木崇高、黒沢清監督
(予定・敬称略)
詳細は映画『黒牢城』公式ウェブサイトNEWSページをご覧ください。
Written by ITAMI ECHO編集部